はじめに

理事長ご挨拶

理事長 山縣邦弘

特定非営利活動法人
筑波腎臓内科医療育成支援機構
理事長 山縣邦弘

筑波大学腎臓内科では、腎疾患医療のますますの充実を図るために、将来腎臓疾患を志す若手医師ならびに腎臓内科専門医の教育・研究の支援を行い、併せて腎疾患医療に関する研究会の開催などによる普及啓発事業を行うために、NPO法人としての活動を検討し、立ち上げの準備をして参りました。この程、平成21年2月4日付けで「特定非営利活動法人 筑波腎臓内科医療育成支援機構」として、茨城県知事より認証を受けましたことをご報告いたします。

今後は徐々に活動の幅を拡大し、茨城における腎臓内科医療の充実に貢献できるよう努力していく所存であります。

設立趣旨

2002年、持続性蛋白尿や糸球体濾過量低下を主要な兆候とする「慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease=CKD)」という概念が米国腎臓財団によって提唱されました。日本でも、多くの慢性腎臓病患者が存在しており、これらの患者は将来的に透析患者の予備軍でもあります。2008年末の日本透析医学会の統計によれば、日本の透析患者数は282,622人に達し、また近年の統計では、透析患者数は毎年1万人以上ずつ増加しております。透析医療にかかる医療費は1兆円を超しており、国民医療費における負担も増加の一方であります。そのため、慢性腎臓病対策を強化し、透析に至る末期腎不全患者数の減少を図る対策が急務であります。

しかし、現在、これら慢性腎臓病対策に必要とされる腎臓内科専門医の数は全国で2983人、茨城県で61人(平成20年4月現在)であり、きわめて不足しています。また、腎臓病学の臨床研修や研究の重要性が挙げられるものの、腎臓内科専門医が少ない現状では、これらへの取り組みは十分とは言えません。 このような現状に対して、茨城県では、腎臓内科医が中心に連携し、腎臓内科専門医の若手医師育成や多数の共同研究をこれまでも行ってきました。今後、さらに連携を強め、十分にその能力を発揮するため、安定的な組織の構築が各方面からも望まれております。

そこで私共は、茨城県の腎臓内科医を中心に構成される「NPO法人 筑波腎臓内科医療育成支援機構」を設立し、(1)腎臓内科専門医・若手医師の教育・研修に対する支援、(2)腎臓疾患領域における学術振興の推進と支援、(3)かかりつけ医、看護師、保健師、管理栄養士、薬剤師など関連分野連携強化、(4)腎臓疾患に関する社会的啓蒙活動の遂行など、腎臓内科医療の育成を積極的に推進することで、社会公益に寄与していきたいと考えています。